夏から土鍋作り

粉引作品を一窯失敗して 落ち込む暇も無く、さっさと土鍋作品に移行です。

 

例年ならば9月までは粉引作品、10月から土鍋作品を作り始めるのですが

 

8月からせっせと土鍋作りの毎日です。

 

 

本日ようやく 素焼きの運びとなりました。

 

22個が素焼きの窯に入りました。

 

 

集英社さんから 4種類70個の注文を頂きましたので まだまだ鬼のように作ります。

 

蓋付きのものは ロクロにも乾燥にも気を使います。

 

取っ手をつけた途端に歪むし 底も持ち上がりますから 大事にゆっくりと乾燥させます。

 

蓋は本体に合わせて削ります。

 

本体自体の大きさがミリ単位で違いますので 合わせる蓋もミリ単位の調節です。

 

 

本体にピッタリと合う蓋は 1個だけです。

 

なのでマッチングが決まったら 本体と蓋に同じ数字を入れておきます。

 

窯にバラバラに入れても 後から合わせることが容易にできます。

 

 

花、渦、雨 の模様を柔らかい粘土で描きます。

 

そして手に持てるように乾燥させたら いよいよ恐ろしい化粧掛けです。

 

 

お日様が出て乾燥した日を選んで 化粧掛けをするのですが、そんな日ありました?

 

先週1日だけあったんです、それも2時間だけ。

 

 

粉引をやっている陶芸家にとって 太陽は待ちわび、拝むほどの存在です。

 

たった2時間でも太陽が出るとなったら 他の予定も全て太陽に合わせます。

 

雲の流れを見て 風の動きを見て 湿度計をにらんで その時を待ちます。

 

 

そしてその時が来たら、食事もとらない 電話も出ないで ひたすら化粧掛けに集中します。

 

 

7月の梅雨の時よりも 8月の長雨に泣かされた化粧掛けでした。